娘から父へ…おいしい日本酒おしえます! 【日本酒】飲み口はさらっとライト!ごくごく気軽に飲める低アルコールな日本酒3選~『伊藤家の晩酌』第三十一夜~ LEARN 2022.04.03

20歳の頃から唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?今回は、2022年、新年にふさわしいしぼりたての新酒をご紹介。第三十一夜は、飲みやすいと評判の低アルコールな日本酒を3本ご紹介。

開栓要注意!発泡ありの甘酸っぱいお酒で、低アル春酒の定番に確定!

【日本酒】飲み口はさらっとライト!ごくごく気軽に飲める低アルコールな日本酒3選~『伊藤家の晩酌』第三十一夜~

ひいな「では『五橋(ごきょう)』から行こうかな。山口では『獺祭』よりももともと知名度があったお酒なんだよ」
テツヤ「へぇ、同じ山口だもんな。このラベルはなんだ?バイクかな?」
ひいな「『ride』っていうシリーズだからバイクなのかな。『五橋』の中でも5種類ブランドがあってね、ラベルも5種類違って。そのなかの『ride』シリーズをご用意しました!まずは飲んでみようか」
テツヤ「それにしてもすごいピンクだね。味が想像できない」
ひいな「『五橋 ride?純米大吟醸 桃色にごり』です」
テツヤ「まさに桃色にごり!」
ひいな「この間、『五橋』のYouTubeを見たの。発泡のお酒だから開け方をスタッフの方が紹介してて。でもね、軽く振ってから開けててびっくりしたの」
テツヤ「マジで?吹いちゃわないのかな?“開栓ご注意”ってタグがついてるけど(笑)」
ひいな「よし、やってみようか。にごり酒って上澄みだけで楽しむ場合と、全部混ぜて楽しむ場合があるんだけど、どっちがいい?」
テツヤ「最初はやっぱり上澄みじゃない?」
ひいな「よし、混ぜないでやってみようか。みなさんも開栓する時はしっかり冷やしてくださいね!そしたら吹かないはずなので!」
テツヤ「冷やしておくこと、大事!」

蓋を少しずつ開けてみると、なぜか勝手に混ざり始めるお酒。
蓋を少しずつ開けてみると、なぜか勝手に混ざり始めるお酒。

テツヤ「わわわ、閉めたほうがいい閉めたほうがいい」
ひいな「いちごみるくみたいできれい〜」
テツヤ「おいしそうだね(笑)。勝手にまざちゃったね(笑)。色がかわいいね。結果、吹かずに勝手に混ざってくれてよかったんじゃない?」
ひいな「そうだね。おいしそう!みなさん、開栓する時ゆっくりガスを抜きながら開けてくださいね!私は飲食店で働いていた時、日本酒が吹き出して、お客様の頭にかぶせてしまったことがあるんだけど…」
テツヤ「え〜〜〜〜!マジで?」
ひいな「開栓注意とかも一切書いてなくて、普通に開けたたらボンって栓が飛んでってきれいにお酒が飛び出してお客様のつむじに…」
テツヤ「放物線を描いたわけだ(笑)」
ひいな「そのお客様はまたお店に来てださって。その節はたいへん失礼しました!」
テツヤ「飲食店ではそういうこともあるんだな(笑)。要注意だな」
ひいな「はい、気をつけます!」
テツヤ「開けたてのシュワシュワとした発泡感がおいしいんだよな。このピンク色なのは酵母?」
ひいな「そう、赤色酵母を使ってるから。山形の『ピンクのかっぱ』もそうだったよ」
テツヤ「ますますどんな酒なのか気になる。うわ、シュワシュワだね。これは春の花見にぴったりじゃない?」

テツヤ&ひいな「乾杯〜」
テツヤ「もうこりゃ花見だね。桜が目に浮かぶよ。ゴクゴクいっちゃうね」
ひいな「ゴクゴクゴクゴク」
テツヤ「もう飲み干したくなるくらいうまい。おいしい。日本酒って言われないと、なんだかよくわからないかもね」
ひいな「そうそう。スパークリングワインでもないし…。スパークリングワインを使ったカクテルとかでこういうのありそうじゃない?」
テツヤ「あぁ、そうかもね」
ひいな「お米っていわれないとわからなくない?」
テツヤ「お米の後味は感じるんだけどね」

【日本酒】飲み口はさらっとライト!ごくごく気軽に飲める低アルコールな日本酒3選~『伊藤家の晩酌』第三十一夜~

ひいな「あれ?いま気づいたんだけど、もしかしてハチマキうっすらピンクじゃない?」
テツヤ「あ、バレた?」
ひいな「やっぱり!薄ピンクだよね?『五橋』にぴったり!すごいマッチング!」
テツヤ「そうそう。このお酒に合わせようと思ってさ」
ひいな「わかりやすくおいしいでしょう?難しい知識とかなしに、素直に『おいしい!』って思ってもらえると思うな」
テツヤ「いちごとかさ、甘酸っぱいのが好きな人にはたまらないでしょう?」
ひいな「そうそう。甘すぎることなく、でもさわやかで飲みやすくて、さらっとしてて低アルコール。お米はしっかり50%まで削ってるから純米大吟醸。日本酒度はプラスは辛口、マイナスは甘口で表すでしょう?」
テツヤ「これはいくつなの?」
ひいな「いくつだと思う?」
テツヤ「相当甘そうだけど?でもさ、ただの甘さじゃないもんな」
ひいな「日本酒度が+15とかだと超辛口、辛口のお酒で+4とか8くらいかな。これはもちろんマイナスなんだけど…」
テツヤ「ただ甘いっていうのとも違うよね。シュワシュワしてるのもあってさ」
ひいな「ガス感は確かに味の感じ方に影響してるかもね」
テツヤ「意外と低めなんじゃない?−4くらい?」
ひいな「−50です!」
テツヤ「え〜!!そんなに甘いんだ。でも、ぜんぜんいやな甘さじゃないよな」
ひいな「酸度は2.0くらいが普通なんだけど、これは酸度が5.0なのね。酸度が高いから後味が丸まってるし、甘さとのバランスがいいんじゃないかな」
テツヤ「なるほど」
ひいな「すっきりと切れる感じ」
テツヤ「たしかに切れるね。さっぱっりね」
ひいな「そうそう。後に引かないから、意外と食前酒で飲んでも、次の料理を選ばないかもしれない」
テツヤ「世のお父さんたちってさ、だいたいが辛口の酒が好きでさ。甘口は飲まない!なんて言っちゃう人は出会えない酒だよね。もったいないね」
ひいな「飲まず嫌いってやつだよね。辛口好きなお父さんにも目をつぶって飲んでみてって言って飲んでもらったら、こういう日本酒もあるんだなっていうのを知ってもらえるのにな」
テツヤ「確かに。見た目のピンクできっと選ばないというのもある(笑)」
ひいな「そうなの。このピンクの見た目のままだと、これ日本酒だよって言っても、口つけてくれない可能性もあるかもしれない」
テツヤ「日本酒のイメージとかけ離れすぎてるからな」
ひいな「日本酒飲もう!っていう時には選ばないかもしれないね。フランクにみんなで日本酒とか飲んでみる?って言って楽しめる、敷居が高くない日本酒かな」
テツヤ「そうそう。その気軽さを目指してるわけだもんな」
ひいな「それでいて、低アルっていうね」
テツヤ「実際、この低アルで十分な気がするな。色のイメージもあってピンク=甘いみたいな。ロゼ=甘口みたいなのが若干あるけども」
ひいな「飲みやすいから減りも早いよね(笑)」
テツヤ「一口でゴクゴクいけちゃうもんな」
ひいな「友だちの家でパーティするならぜひ持っていきたい!」
テツヤ「食前酒とか食後酒にもいいと思う」
ひいな「いちごに合わせたり」
テツヤ「フルーツも合うし、スイーツにも合いそう!」
ひいな「いいね。いいね。こういうライトな日本酒から始めるのもいいと思うんだよね」
テツヤ「そうだね。まずは飲みやすくて、おいしい低アルから」
ひいな「ピンクじゃなかったらね、もっとほかの印象だったかもしれないんだけど」
テツヤ「思ったよりさらっとした甘さで、おいしいお酒なんだけどね。イメージが固定されちゃうのかもしれない。日本酒度−50っていうからすごく甘口なのかなと思うけど、低アルだからすっきり飲めるっていう、バランスのよさもいい!」
ひいな「軽めに飲めるのがいいよね」
テツヤ「日本酒業界の方へ。11〜13度くらいのアルコール度数でいいんじゃないんでしょうか?そのほうが飲めるし、売れる気がするけどなぁ」
ひいな「私もそう思う!」
テツヤ「この『五橋』は見た目と味のギャップがすごかったな。勝手にすいません、舐めてました。めちゃくちゃおいしかったです」
ひいな「素直でよろしい(笑)」

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