言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第52回~ LEARN 2021.06.11

ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。人生初のMRI検査。どうなっちゃうの!?

(photo : Yasutomo Sampei styling : Yui Funato hair&make : Akemi Kibe [PEACE MONKEY])

「月日は誰にでも平等にやってくる」

次の日、ぐるぐるする頭をなんとか動かしながら、まずかかりつけの耳鼻科に行った。聴力検査をしたり、目をゴーグルのような装置で見てもらったり、色んな角度から先生に診察してもらうと、なにやら左耳が原因らしいということが分かってきた。左耳の聴力も若干だが落ちているらしい。先生が言うには、細菌やウイルスが入ったとかではなく、疲れやストレスで内耳がむくんだりすることによって三半規管の調子が悪くなってしまっているとのこと。その影響で平衡感覚が正常に働かないために、ふらつきが出てしまっている(こちらもうろ覚え…)。こちらの先生には数年お世話になっているのと、会社の先輩も多々通っているということもあって、私のこともよく知っている。「忙しいからじゃない?」という質問に最近は特によく休んでいることを伝えるも、「休みで気が抜けて、一気に疲れが出てきたのかもしれないね」と一言。不調の原因が少し掴めたのと、薬とめまい体操なる目のトレーニング方法を教えてもらい、少し安心することが出来た。

そのあと予約してもらったMRIの検査場に向かった。頭の周りを機械がゴゴゴゴゴという大きな音を立てて回るだけでもっとめまいがひどくなるような気もしたが、無事に終わり、結果も明日には分かるという。単純なもので、何事も理由が分かってくると前向きになるというか、不思議と悪い方向に考えないようになってくる。MRIの結果もまだ出ていないのに、「耳だな」とこの時点で確信めいたものを持った。小さい頃からバスでも車でも電車でもすぐ乗り物酔いをしていたし、元々三半規管が強くない。何かの拍子でまた耳の調子が悪くなったのだろう、とそう考えることにした。

翌日MRIの結果を持って、最初に行ったお医者さんへと向かう。画像を見てもらうと脳には問題なく、耳鼻科の先生の所見で間違いないだろうというお話だった。「薬で完全に治るというよりは、一時的には回復しても、また疲れや体調で出てくることもあるかもしれません。長い目で付き合っていかれる方が多い症状です」というお話も聞いた。

正直に言うと、ずっと自分のことを若いと思っていた。だから30代に入っても今までと同じペースでずっと動いてきたのだが、やはり月日は誰にでも平等にやってきている。丈夫さが取り得だった私でも、今回初めて持病なるものが出来た。コロナ禍で環境が一変し、体の不調を訴える人が少なくない、との話も聞く。ぐるぐるした視界の中で私が思ったことはものすごくシンプルに、病院へはすぐ行った方が良いということと心身の健康が一番大切ということだ。昔、両親に弘中家の教育方針を聞いて、「まず、健康第一」と答えられた時、「え? 自主性を重んじるとか、他人への思いやりとかじゃなくて?」と戸惑いを隠しきれなかった。けれども今になって、「たしかに一番大事なことは健康だな、何事もその土台の上に成り立つものだな」と改めて理解する。当たり前過ぎて忘れがちなことではあるが、自戒の念を込めて、30代は初心に帰り、健康第一でやっていきます! とここに宣言します。

 
次回:2021年6月25日更新予定

【弘中のひとりごと】
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