言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第38回~ LEARN 2020.11.13

ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。今回は最近良く見る動画について。

「ちょうどいい動画」

 去年の年末くらいに会社からiPadが貸与された。資料を読んだり、制作からあがってきた完パケ動画(放送前の完成品)を見たり、そもそも持ち運びするのに使い勝手がいいということで、アナウンス部の部員にもひとり一台配られた。画面も大きくて見やすいし便利は便利なのだが、いくら薄くなったとは言え、かさばると言えばかさばるし、ちょっと見づらいけれど出先ではスマホで全てこと足りるため、私の場合はずっと家に置きっぱなし。TVerとYouTubeを見るための専用モニターとなっている。

 そんなiPadが一番使われているのは、毎晩のお風呂。あまりにも時間がない時以外、私はちゃんと湯船につかってホカホカしたい人なのだが、その時にとっても役立つ。浴室に持って行って、浴槽の蓋の上にiPadと水を拭くためのバスタオルと水をセットで置き、身体があったまって汗が出てくるまでの間、動画を見る。時間としては15分から25分くらい。TVerで30分番組かYouTubeの短めの動画を1本か2本見るのがちょうど良くて、毎日のルーティンとなっている(YouTubeはなぜかテレビにつないで大きな画面で見るよりも、iPadくらいの規模感で見る方がしっくりくるのは私だけだろうか…、相手との距離感だったり、独特の編集の感じがテレビで見るとなんだかアンバランスに感じてしまう…)。
 TVerで見るのはだいたい自分が出ている番組かそれに関連する番組、たとえば共演している方が出ている他の番組などを復習や勉強をかねて見る。YouTubeも共演者の方が持っているチャンネルを見たり、番組の公式チャンネルも一応チェックする。これらはほぼ仕事にカウントしていいとして、気持ちが休まるというよりはフムフムといった感じである。毎日がこうだと気持ちが張り詰めてしまうので、「ああもういいや!今日は仕事のこと考えたくない」と全然違うジャンルの動画を見ることももちろんある。

 よく見るのは料理動画。ただただ料理をしている手元だけを映した、一般の方の動画をよく見る。主婦とおぼしき方が家庭料理やお弁当を作るものから、プロの方の本格的な手さばきまで様々な動画。しゃべりはなくテロップのみで淡々と料理が作られていく様子が流れるだけなのに見ていて飽きないのが不思議。こうやって作るんだあ、という学びもあるし、その作業風景を見ているだけで何だか癒される気がする。そんな風にハンバーグを手間暇かけて作ることはないんだけれど(というか自分のためにハンバーグを作ろうという気にはどうしたってならない)、自分もそんな日が持てたらいなという願いもあるのだろうか、実情とはかけ離れた丁寧な暮らしの疑似体験をしているような感覚になる。それゆえ履歴には当分実際には作らなそうなメニュー(唐揚げ、グラタン、お節料理、運動会用のお弁当…)が続くことも。
 
 そんな中、最近見つけた料理研究家のコウケンテツさんのYouTubeは自分でも作れそうな簡単な料理を教えてくれて、明日作ってみようかな、という気になる数少ないチャンネルのひとつだ。野菜を多く使ったヘルシーなメニューが多い上に、調味料が手元にあるものだけ、とか10分で出来る、などの本当にありがたいメニューたちが並んでいる。コウさんのお茶目なキャラクターも相まってちょうどよくゆるっと見られるし、時間も10分くらいなので、何もかもちょうどいい。おそらく今上がっている動画はほぼ全部見つくしたと思う。私のように料理は好きだけど実際にやるのは腰が重いという人には心からオススメしたい。
 
次回:11月27日更新予定

【弘中のひとりごと】
人一倍眩しがりやなので、眼鏡はよく付けます。
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