金子さん連載 第23回
2022.02.23 — Page 2/2

第23回 憧れは、バレリーナのような美しさ。 『白鳥の湖』の舞台裏に潜入!〈東京バレエ団〉の輝くダンサーを紹介します。【バレリーナ金子仁美のきれいなカラダのつくり方】

『白鳥の湖』の舞台裏に潜入!

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まずはこちら。ゲネプロ(舞台総稽古)の途中、舞台袖の1コマです。いまは感染症の対策のため、本番以外はマスクを着用してリハーサルしています。苦しいですけど…トレーニングだと思ってみんな我慢しています。『白鳥の湖』といえば、やはりこの純白のチュチュですよね。私たちバレリーナにとって憧れの作品なので、衣裳を着るとやる気がみなぎってきます。

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こちらは2幕の1部。『白鳥の湖』は群舞がとても重要な作品です。私たち〈東京バレエ団〉ではバレエ団の代名詞になっているくらいなので、毎回、緊張感をもってリハーサル、そして本番にのぞんでいます。
群舞はただ機械的に美しくそろえればいいというものではなく、私たちは「白鳥たち1人、1人にも物語がある」ということを意識して舞台に立っています。ある先輩ダンサーは、王子がオデット(注:『白鳥の湖』の主役。悪魔の呪いで白鳥に姿を変えられてしまった姫)を探しにいく場面で、「あわよくば自分が王子に選んでもらえたら」と思いながら演じているそうです。私も、自分がただの白鳥ではなく、「人間から白鳥に変えられてしまった一人の女性である」という意識を常にもつようにしています。

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1幕のアダージオ(姫)を踊った中島映理子ちゃん。この姫のドレス、純白でとってもきれいなんです。個人的にはウエディングドレスみたいだなあって思います。映理子ちゃんは昨年3月に入団したばかりですが、すでにソリスト役を踊っているとてもきれいな子です。

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1幕の村娘たち。私たち〈東京バレエ団〉が踊っているブルメイステル版『白鳥の湖』では、ご覧のとおり、登場する役の身分の差が衣裳にも反映されています。貴族である姫に比べると、村娘は質素な衣裳。ちなみに、女性はこの衣裳からわずかの時間でチュチュに着替え、羽飾りをつけて「白鳥」に変身しなければいけないので、舞台裏ではみんな必死です(笑)。

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こちらは3幕の舞踏会の場面。映画『ブラック・スワン』でもおなじみ、黒鳥オディールが登場する場面です。中央の羽かざりをかぶっているのは、オディールの父でもある悪魔ロットバルト。ロットバルトはフクロウの悪魔だそうです(だから羽かざりをつけているのでしょうか…)。演じているのは安村圭太さん。お顔が見えなくて残念ですが、とてもイケメンです。
2枚目はもう1人のロットバルト、ブラウリオ・アルバレスさん。みんなからは「ブラウ」と呼ばれています。悪役だけにものすごい迫力です(笑)。メキシコ出身のイケメンで、日本語を含め4か国語が話せる語学の才能の持ち主でもあります。

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この変わった帽子は道化役のダンサー。中世のヨーロッパでは、本当にお城に道化の方がお笑い担当として(?)勤めていたそうです。

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黒鳥オディールを演じる沖 香菜子さん。オデットのふりをして王子を騙すところです。香菜子さんは年齢が近く、同じ役を踊ることもあるのでよく話をするのですが、実は毎回、舞台を見ては参考にさせてもらっています。

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最後に3幕の舞台袖。様々な国の人たちが王子の舞踏会に招かれてやってくるという設定のため、カラフルで様々なデザインの衣裳があります。ちなみに、ブルメイステル版『白鳥の湖』では、各国の登場人物が全員オディールとロットバルトの仲間で、総力をあげて王子をだましにかかります。完全に「多勢に無勢」なので、絶対に負ける気がしません!

以上、『白鳥の湖』の舞台裏から、金子仁美がレポートしました。また来月もよろしくお願いいたします!

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金子 仁美
金子 仁美 / バレリーナ

「群馬県出身。6歳からバレエを始め、2011年に〈東京バレエ団〉入団。2012年、子どものためのバレエ『眠れる森の美女』で初舞台を踏む。現在、ソリストとして活躍中。」

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