目の前で職人技を眺められるオープンキッチンが人気! 【広尾・神楽坂】肩肘張らずに本格グルメを楽しめる注目のカウンタービストロはここ。 FOOD 2018.01.12

シェフとの会話や目の前で職人技を眺められるエンターテイメント性が魅力のカウンタースタイル。名店出身シェフの料理が居酒屋感覚で楽しめたりと、いまおすすめのカウンターフレンチ2軒をご紹介。

1.生産者へつなぐ情報源として機能するカウンター〈franz〉/白金

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今のカウンターを代表する一軒が〈franz〉。下町情緒がまだ残る白金の町工場に挟まれた民家を改装した店内にはキャンドルが灯る。

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ほっとする懐かしさがあるのはこの立地とオーナーの福田祐三さんのお人柄ゆえ。はにかむように微笑む福田さんと向き合うと自然に語りたくなってくる。

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水の代わりにフレッシュハーブのお茶をサーブするのが流儀。

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三重県産のクモ海老には生ハムを巻いて。アルザス地方の白ワインとのペアリングが絶妙。

「知識豊富なお客さんからつながって新たな生産者に出会ったり、クモ海老など未知の食材や製品を教えてもらうことも」と福田さん。最近、取り入れたドイツのアイヘンラウプ社のカトラリーもその一つ。「30年持つといわれるほど頑丈だそうなので、引退まで頑張ってほしいですね」。

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リネンはベルギーのビンテージ生地に刺しゅうを施したハンドメイド。

器探しも作り手と向き合って探したい、と窯めぐりの旅へ。「ネットで検索すればすぐ調べられるかもしれないけれど、人との対話で得た生きた情報を大事にしたい」。その広がりが楽しいと語る。カウンターはリアルなSNSなのだ。

2.食べる意味を伝えるためのオープンキッチン〈BOLT au crieur de vin〉/神楽坂

神楽坂 BOLT au crieur de vin

〈マルディ・グラ〉出身で、ブルゴーニュやオーストラリアの星付きレストランで修業してきた仲田高広さんが目指すのは広義の「食育」。7月オープンのこのお店は一見、居酒屋のような店構えだが料理は本格的だ。

ほろほろと舌の上で崩れるラムシャンクブレゼ(2,800円)にはあえて日本酒、屋守を。
ほろほろと舌の上で崩れるラムシャンクブレゼ(2,800円)にはあえて日本酒、屋守を。

ほろほろと舌の上で崩れるラムシャンクブレゼ(2,800円)にはあえて日本酒、屋守を。

オーストリアの郷土料理をアレンジしたいくらのゲヴェルツマリネセルベルドカニュ吉田パン 1,800円。
オーストリアの郷土料理をアレンジしたいくらのゲヴェルツマリネセルベルドカニュ吉田パン 1,800円。

オーストリアの郷土料理をアレンジしたいくらのゲヴェルツマリネセルベルドカニュ吉田パン1,800円。

仔牛の腎臓、「ロニョン・ド・ヴォー」など見慣れぬ素材も多い。「フレンチになじみがない若い世代にももっと未知の食材を知ってほしい」と仲田さんは語る。締めはなんと「スープ・ド・ポワゾンカレー」!

神楽坂 BOLT au crieur de vin

くだけた雰囲気でも料理に集中できるよう、割りばしではなく重厚なカトラリーで出迎える。「布ナプキンを前にすると人はしゅっと背筋が伸びますから」と仲田さん。「ゆくゆくは子供や高齢者など様々な層に向けて料理教室を開きたい」と目を輝かす。「料理というのは命をいただく残虐な側面もある。それも含めて伝えたい」。フレンチの本質を体感し、新しい扉を開くカウンターだ。

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(Hanako1148号掲載/photo : Mao Yamamoto text : Noriko Maniwa)

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