『いま東京で絶対に行っておきたい店』特集よりお届け! 熱烈に支持される、代々木上原のビストロ〈PATH〉の魅力に迫る! FOOD 2017.04.19

『いま東京で絶対に行っておきたい店』特集の300人アンケートで熱烈な支持を集めたのは、朝から晩まで開いている代々木八幡の小さなお店。今、一番東京っぽい!? 〈PATH〉の魅力に迫ります。

PATHのある東京の風景。

東京にいるのかパリにいるのか、ここがどこなのか一瞬わからなくなる不思議な感覚。それが東京らしさかも!?

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ある日の昼下がり、スウェーデンから旅行中のご家族。お父さんは35年前、この近くに住んでいたそうで「街があか抜けてびっくり」。

Morning

クロワッサンの香りがこの街の、朝のサイン。さあ、一日が始まる!

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小さな黒板にお店からのメッセージ。見るとちょっとだけ元気をもらえる。

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8時半ごろカウンターに焼きたての「カヌレ」300円などが並びはじめる。

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パン作りは窓際で。通りを歩く人が思わず覗いていく。

名物の「ダッチパンケーキ」(1,500円)
名物の「ダッチパンケーキ」(1,500円)

生ハム、中にブッラータチーズ、メープルシロップをトロリ。

Lunch

お腹をすかせたローカルがわっと押し寄せる。お店が一番活気づくとき。

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卵や野菜がさりげなく。このラフさがいい。

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自然光が差し込むカウンタースペースがこの時間の特等席。

「自家製ハムとカマンベールのサンドイッチ」(980円)、「トレビス、キヌア、グレープフルーツのサラダ」(980円)
「自家製ハムとカマンベールのサンドイッチ」(980円)、「トレビス、キヌア、グレープフルーツのサラダ」(980円)
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ルバーブやレモンなど、ハウスメイドのジャム各800円は、パンと一緒にどうぞ。

Dinner

ちょい飲みもフルコースも。思い思いのスタイルで食べて、笑って、幸せ。

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夜はアラカルトが充実する。「自家製ハムとクミン」780円のほか、フライドポテトとビネガー700円も美味。グラスワインは800円~。5,800円のコースもある。

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シェフの原さんとの会話は、ディナータイムの醍醐味だ。

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夜の外飲みもまた、心が弾む。

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ゆっくり会話を楽しみたいなら奥のテーブル席がおすすめ。

都会の日常に溶け込んで、日々の活力を与える店。

店1軒から、街全体が勢いづくことがある。代々木八幡界隈がそうだ。ある日、ポツンとできたポルトガル料理店が、幅広い層から支持されて街に根付くと、朝から開くパン屋が、魚料理店が、朝食も食べられる店が、次々誕生していった。週末は驚くほどの人通り。そこに昨年末オープンしたのが〈PATH〉だ。たちまち人気店となり、今や、この街になくてはならない存在になっている。

渋谷で〈Bistro Rojiura〉を展開中の原太一さん(左)とパティシエの後藤裕一さん(右)
渋谷で〈Bistro Rojiura〉を展開中の原太一さん(左)とパティシエの後藤裕一さん(右)

オーナーの一人は、すでに〈Bistro Rojiura〉を開いていた原太一さん。もう一人は、フランスでのパティシエ時代、独立はしたいが、やりたい店がないと思っていた後藤裕一さん。2人とも、ミシュラン二ツ星〈キュイジーヌ[s]ミッシェル・トロワグロ〉出身。料理人としてのキャリアは輝かしい。後藤さんの帰国後、知り合いだった2人が、「店を作るなら、こんなふうに」と話すうち、意見が合って、「じゃあ、一緒にやろう」ということに。ちゃんとおいしいものを出したい。職人の香りがするもの、手作りのハムとか焼きたてのパンを加えたい。でも、コーヒーはその道のプロに任せたほうがいいんじゃないか。朝ご飯はぜひとも。テイクアウトもありだよね。お菓子も作るよ。でも1000円ランチはやりたくない。夜はコースで攻めたい。ともかく、気持ちよく仕事がしたいよね、などなど。今はやりたいことができている、と2人。

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カウンターは、朝から晩まで人気の場所。

NY、パリ、北欧にあっても不思議じゃない、しゃれた店構え。朝から夜まで、いろんなニーズに応えるコンビニエントな内容。サービスもベタつかず、「何か用があれば声をかけて」という姿勢。スタッフがカウンターで仕事をしていても、客も気にしなければスタッフも気にしない。客とスタッフの距離も近い。緊張したり、構えたりすることなく、自分らしくいられる。ここに集う誰もが、生活するように使いこなせる。その日常感こそがこの店の肝なのである。

〈PATH〉
■03-6407-0011
■渋谷区富ヶ谷1-44-2 A-FLAT 1F
■8:00~15:00(14:00LO)、18:00~24:00(23:00LO) 月休、ほか月1回日不定休

(Hanako1123号掲載/photo : Norio Kidera text : Michiko Watanabe(main) edit&text : Hiroko Yabuki)

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