食べて元気になる!築地の人気甘味処〈天まめ〉、その美味しさの秘密に迫る。
2017.04.11

『プチハレ!銀座、日本橋。』特集の人気記事をお届け! 食べて元気になる!築地の人気甘味処〈天まめ〉、その美味しさの秘密に迫る。

築地に「食べて元気になる!」とリピーターを増やしている甘味処があります。その名も〈天まめ〉。人気の秘密を探るべく、編集部が朝の仕込みに密着しました。

(Hanako1130号掲載/photo:Kaoru Yamada text:Mariko Kataoka)

編集部 / Hanako編集部

「東銀座にある編集部からお届けします!」

編集部

天まめの朝。生寒天に、自家製あんこ作り、コンロは早朝からフル稼働!

ピクルスも、もちろん手作り。「てんまめ」880円(税込)。

午前4時に起き、6時には店入り。開店まであと1時間。店主の藤田圭子さんはモップを手に掃除を始めた。その表情に店への愛情がにじむ。
「天ぷら店を営んでいた父親が掃除に厳しくて。抜き打ち検査しにくるから油断できません(笑)」

掃除を終えると、店の名物「生寒天」の仕込みに入る。寒天というと天草の煮汁を絞って固めて〝寒ざらし〞にしたものから作るのが一般的で、天草から作る「生寒天」を提供する店は滅多にない。生寒天の魅力は風味の良さ、ほどよい弾力、豊富なミネラル。毎日早朝から店内で作っているのは、藤田さんいわく「海を固めたような」瑞々しいできたてを提供したいから。メニューには、生寒天の存在感が際立つ品々が並ぶ。自家製あんこと煮豆をそえた「てんまめ」は看板メニューだ。

健康的なデザートを求める人に人気の、テイクアウト用の豆かん。

おいしくて体にいい甘味店を開きたい、その思いの出発点は英会話学校の会社員だった時代に遡る。子供達と接するうちに「食の変化が、心身にゆゆしき影響を与えているのでは」と危惧した藤田さんは、40歳で会社を辞め学校に入学、栄養士の資格を取得した。「10代の同級生にまじって学びました。楽しかったー。この栄養士時代に寒天のデトックス効果を知り、食生活改善の切り札になると直感して。そういえば子供の頃、母が生寒天を作ってたなあ、よし、これでいこうと」

生寒天作りは地道な作業の連続だ。天草を煮る、潰す、濾しとる、絞る。並行してあんこにかかる。小豆を丹念に洗い、ゆでこぼしは控えめに。ある程度アクを残すことで、豆本来の味を生かすのが藤田流。三温糖で甘みを調整すれば風味とコクのあるあんこの完成。続いて黒蜜作り。沖縄波照間(はてるま)島の黒糖を砕いていく。休む間もなくカウンターを往復する姿はまるでアスリートの朝練だ。
「会社員時代は毎晩居酒屋でストレス解消してましたけど、今じゃ早寝早起き。あの頃より気力も体力も充実、おまけに17㎏痩せました(笑)」

趣味はマラソン。水泳インストラクターの経歴もある藤田さん。

てきぱきと働いている藤田さんの姿は、見ているだけでもうれしくなる。活力をもらえる。カウンターとテーブル1つの空間ながらくつろげるのは、その人柄ゆえだろう。「自分が人見知りだから、ひとり客が来やすい雰囲気を作りたいなと」

その甲斐あって、うれし恥ずかし〝お通じ〞の報告を耳打ちする女性客や、〝母の手作り寒天と同じ味〞と懐かしがる男性客も。そんな声を耳にするたびに藤田さんは、どうか細〜く長〜く店を続けられますようにと心で手を合わせる。

8時すぎに一番乗りが扉を押し「まめかん」をテイクアウト。朝寒天の効力を実感したリピーターのようだ。11時、メニューの提供が始まり「てんまめ」のオーダーが入った。目の前で生寒天が端正なさいの目に切られていく。器になみなみと盛られた〝海の恵み〞の美しさ。昨日までの自分をリセットしてくれそうな生寒天と、甘さが幸せなあんこで始まる一日。心がすっと前を向く。

今年4度目の春を迎えた〈天まめ〉。明日も午前7時きっかりに店を開ける。

密着!天まめの朝。

午前7 時に開店、寒天もあんこも毎朝手作り。笑顔満開の店主・藤田圭子さんのお仕事に密着。テキパキと働く姿に、活力をいただきました。

7:00 AM
いざ開店。「今日はどんな日になるかって毎日ドキドキしています」

7: 10 AM
取り出したるは、日本一の品質を誇るという神津島の天草。やさしくほぐして状態をチェック。

7: 20 AM
絡みついた貝殻を発見! きれいな寒天にするべく、手間を惜しまずハサミでちょきちょき。

7: 30 AM
水を張った鍋に入れ、火にかける。ドロドロになるまで煮る間に、あんこ作りへGO。

7: 40 AM
水に入れた小豆を両手でこすりあわせ、きれいに洗います。おっと、そろそろ天草が煮えてきた!

8: 00 AM
手が空いたら黒蜜作り。岩のような黒砂糖を細かく砕きながら、お客さんとちょっと会話。

8: 30 AM
「アズキちゃん、調子はどうかな?」と鍋を覗き込み仕上がりチェック。この“声かけ”が大事!

9: 00 AM
濾した煮汁を、晒し布に流し入れて絞る。熱いので油断大敵。この時ばかりは接客できません。

9: 30 AM
「てんまめ」の注文をいただきました。大きな塊を、さいの目切り。今日もいい色、いい弾力。

天まめ(てんまめ)

TEL 03-6264-0782

体調が良くないときにこそ行きたくなる「食べて元気になる」店。開店から11時まではテイクアウト用カップでイートイン可能。それ以降は器での提供。お赤飯に寒天やあんこ、煮豆などをセットした定食「てんまめの里」920円(税込)は満足ランチと評判。
東京都中央区築地2-8-1 築地永谷タウンプラザ107 7:00~19:00 日休 6 席 禁煙

編集部

心身共に元気になれます!

TOPに戻る