元ハナコのシンガポール書簡/拝啓、〈星〉へいらっしゃいませんか? 第7回
2017.12.27

超どでかい。マリーナベイ・サンズにチームラボの新作がお目見え! 元ハナコのシンガポール書簡/拝啓、〈星〉へいらっしゃいませんか? 第7回

第7回はシンガポールの新しいアートスポットの紹介。シンガポールは、アーティスト集団であるチームラボが、世界から注目を浴びるきっかけとなった場所。スケールの大きな新作をご覧ください。

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T.Ayako / フリーランスエディター

「シンガポール在住の元Hanako編集者。シンガポールは日本と比べて遊ぶスポットは少ないのですが、そのかわり近隣諸国へ安価に短時間でサクッといけるのが魅力。先日はインドネシアへ。経験したことのない食感&味付けだったヤギの串焼き店「Sate Klathak Pak Pong」が1番の思い出」

T.Ayako

こんにちは。去る12月22日、シンガポールに新たな名所が加わったことをお伝えしたく、ご挨拶もそこそこに紹介させてください。

ウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」によるインタラクティブな光の空間「Digital Light Canvas」と言います。

チームラボとシンガポールの密な関係性。

名のあるメディアアーティストは日本国内にも増えてきていますが、チームラボが国際アートシーンで注目を集めるきっかけとなったのは、ここシンガポール。アーティストとしての知名度はまだまだだった彼らの可能性に賭け、チームラボの作品を展示した2013年の「シンガポールビエンナーレ」が発端となったのです。

今回のDigital Light Canvasは、「マリーナベイ・サンズ」が施設内のスケートリンクをリニューアルするにあたり、彼らに白羽の矢を立てたことで創設がスタートしました。

上下連動した巨大ディスプレイに映し出される2部構成。

こうしてスケートリンクだったスペースは、直径15mの光の円形リンクの高解像度LEDディスプレイに変えられ、天井には高さ20mの位置から直径7m・高さ14mのシリンダーが設置され、足元と頭上、上下のディスプレイを連動させた超大型インスタレーション空間に。

展開される作品は大きく2部構成。1つは「Nature’s Rhythm」と題され、足元のディスプレイに魚群、頭上のシリンダーに鳥の群れが映し出されます。

「自然って、すごく美しいですよね。でも、魚も、鳥も、彼らは美しくあろうとしているわけではありません。また、魚や鳥は群れますが、そこにはリーダーもいなければ意思疎通もなく、その生理学的なメカニズムは謎に包まれたままなんです。ただ生きているだけなのに美しい。そんな、僕たちの理解を超えた美を表現しました」(チームラボ アジア・リージョナル・ディレクター 竹井卓哉さん)

足元の魚の群れは、ディスプレイ上を歩く人、それぞれに合わせて色づきます。よって、人が多いほど、多彩な魚群が増えていく。

自分が作品の一部になった気持ちを味わえると同時に、ディスプレイ上に座ったり、寝転んだりして、鮮やかな魚群に包まれる周りの人を見ているのも楽しいプログラムです。

もう1つは「Strokes of Life」。同作品が始まると、ディスプレイ上の人の足元から「空書」と呼ばれる墨で書かれた線が生まれ、その筆跡に合わせて花、鳥、蝶が現れます。

同スペースがかつてスケートリンクとして愛されてきたことを彷彿とさせるように、歩く人びとが、リンク上を滑って踊るスケーターのように見せる作品です。

この空書には、メッセージを込めることも可能。事前にスマホ経由で登録しておくと、「Happy Birthday」、「Happy Anniversary」、「Will You Marry Me?」の言葉と名前が描かれます。「メッセージって、日本人的感覚からするとちょっと照れがあるかもしれません。でも、多くの人を巻き込んで、ここを特別な場所にできたら、と考えて作りました」(竹井さん)。

そうそう、チームラボの作品の特徴の1つに、インタラクティブが挙げられます。作り手が完成させた作品を鑑賞するだけでなく、鑑賞者が作品に触れ、そこに変化がもたらされることで完成する。さらに触れるのが自分だけでなく、周りにいる人も加わることで、何重にも変化するアートなのです。

本作は、マリーナベイ・サンズのオープンスペースに設けられました。つまり、ただ通りかかる人も鑑賞者になりえます。ものすごくたくさんの人によって、作品が盛り上げられそうじゃありませんか?

シンガポールだからこそ、この規模でできる。

ちなみに天井から吊るした大型LEDは、なんと15t。これを設置するために、天井部分の拡張工事も施しました。

「日本だと到底考えられない規模を実現させてくれるのが、シンガポールの素晴らしいところ。この国は、東京23区分しかない小国にも関わらず、建国約50年で急成長してきました。それが成せたのは、過去にとらわれることなく『未来を作ろう!』と国民が邁進してきたからだと思います。アートに対する姿勢も同じで、一緒に新しいものを作っていこう、という前向きな協調体制がある。だからこそ、こういった大きな取り組みができるんです」(竹井さん)

シンガポールだからこそ楽しめるアート作。マリーナベイ・サンズで、その美しさと勢いに圧倒されてみてください。視覚、聴覚、触覚が刺激されて、自分がどこに立っているのかわからなくなってしまうような心もとなさや、色のシャワーを浴びる楽しさが味わえるはずです。

誕生日と結婚記念日が合体している私は、来年の当該月に、バースデーとアニバーサリーをダブルで仕込もうかな、と思案中。本心は、夫に仕込んでいてもらいたいですけれども。。。

Digital Light Canvasの概要はこちら。

【Digital Light Canvas】
■住所:10 Bayfront Avenue, The Shops at Marina Bay Sands, Singapore 018956(Rasapura® Masters近く)
■アクセス:MRT・ベイフロント駅直結
■開場時間:12:00-20:00(金・土・祝前日~21:00)
      ※毎時0分、30分に「Strokes of Life」が流れる。
■定休日:なし
■入場料:S$5
     ※リンク内に入る場合は有料。リンク外からも鑑賞可能。
     ※メッセージ登録は1メッセージにつきS$50。
■URL:https://www.teamlab.art/jp/e/digitallightcanvas/

T.Ayako

来月もお楽しみに!

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