エコなタクシー「シクロ」に乗って横浜イタリアンの名店へ
2017.11.12

諸岡なほ子の『おいしいのりもの旅』第4回 エコなタクシー「シクロ」に乗って横浜イタリアンの名店へ

みなとみらい、大桟橋、馬車道に赤レンガ倉庫と、港町横浜にはロマンティックな景色がたくさん。でも、歩いて回るとなるとなかなか大変。そんな横浜散策で活躍するのが「シクロ」、フランスのリヨンで生まれた自転車タクシー。シクロに乗れば、のんびり景色を眺めている間に目的地へ到着。

諸岡 なほ子 / ハナコラボ#002

「モデル・タレントとして活躍。『世界ふしぎ発見!』のレポーターとして世界各国を旅してきた旅の達人。」

諸岡 なほ子

シクロに乗って、在日イタリア人にも愛されるトスカーナ料理を食べに。

今回の旅のはじまりは、桜木町。ランドマークタワーを見上げつつ、日本丸の脇を抜け、海の上の公園のような汽車道を歩いていると、潮の香りがふわり。この汽車道、足元を見るとその名のとおり、線路らしきものがずっと遠くまで伸びています。実は、1911年開通の旧横浜駅と新港埠頭を結ぶ貨物線の廃線跡の一部を利用して作られた道で、横浜の歴史を感じられる場所でもあるわけです。この鉄橋も当時作られたもので、補修工事をして残されているのだそう。

緑化されていて、もう紅葉も始まっていました。無粋な電線などもなく、とても気持ちいい散歩道。さすが横浜。これをもうしばらく歩いていくと、赤レンガ倉庫へ。

見えてきました、赤レンガ倉庫。しかし、このあたりで私は焦りを感じずにいられません。何と言ってもこの連載は「おいしいのりもの旅」。のりものに乗らなくては始まらないのです。が、今回はそののりものにうまく出会うことができるのかと、桜木町の駅からずっとあたりをキョロキョロしていたのです。うーん、万国橋の交差点まで来てもまだ見つからないぞ…(汗。おーい、どこー?

赤レンガ倉庫の手前も美しくデザインされた公園になっていて、こちらもとっても気持ちがいいのです。この日は、広い芝生のエリアで20人くらいの子連れのグループが楽しくピクニックをしていました。背の高い植物の陰に隠れたりして、子供達も楽しそう。しかし、私はリアルかくれんぼの鬼さん。おーい、どこなんだよー、私ののりもの~。と、思っていたら、いたいた~。みーつけた!!

って、もう乗っちゃってる写真ですが(汗)、今回ののりものはこれ!自転車タクシー「シクロポリタン」、通称「シクロ」!!フランスのリヨンで生まれた環境に優しいサービスで、日本で走っているのはリヨンの姉妹都市である横浜だけ。これに乗れば、点在する横浜の名所も楽に見て回れそう。初乗り300円というのもお試ししやすくて魅力。

早速目的地を伝えて、横浜の街へゴー!乗り心地は、小さなのりものらしく、コトコトと道路の凹凸を体に伝えてきますが、それがまた楽しくもあり、ウキウキしてしまいます。ドライバーのAさんの日に焼けた首の後ろごしに景色を眺めながら、ついつい色々質問してしまうレポーター気質。

「シクロって全部で何台いるんですか?」
「13台だけど、そのうち2台は今、貸し出しちゃってるね。」
「そもそもこれは、何人乗り?」
「3人だよ。大人2人と子供1人。」
「やっぱり観光客が多いですか?」
「いや、近所の人が雨の日に使ったり、酔っ払って歩きたくない人が中華街から駅までとか、色々だね」
「意外に町の人の足として使われてるんですねー。外国人の方は?」
「あー、(大桟橋に寄港した)船から降りてきた人も使うね。」
「予約もできるんですか?」
「できるよ。迎え料金取らないからタクシーより良心的でしょ。」

なんて話をしながら、国の重要文化財にも指定されている横浜県立博物館の前を通過。この辺りにはこんな石造りの重厚な建物がそこここにあって、まるでヨーロッパの街を旅しているよう。

こうして到着したのが、今回の目的地、〈ラ・テンダロッサ〉。テンダロッサとは赤いテントのこと。その名のとおり、お店の前面のテラス席の上にはキリッと赤いテントが。素敵。

中に入ると、落ち着いた雰囲気。かわいすぎず、おしゃれすぎず、非日常すぎず、かしこまりすぎない、全てが大人にちょうどいいインテリア。ギャルソンに案内された席に座ると、イタリアの小さな町のレストランでのクリスマスはこんな感じかな?なんて想像してしまう。

そしたらもう、気持ちもイタリアン。飲んじゃいますよ、昼間っからスプマンテ。なんだろう、このご褒美感。3口目くらいで早くも全身の血流が変わり始めたのを感じつつ、料理を待つ。

その間、ついつい周りを観察。左隣のテーブルには、女性がお化粧直しに席を立った途端にテーブルチェックをするスマートなロマンスグレーの紳士。右隣のテーブルにはビジネスパートナーらしき、私と同世代の男女。男の人はカジュアルな黒いタートルにヒゲとメガネが、なんとなく若き日のスティーブジョブスを思わせる。仕事できそうだなぁ。

などと思っていたら、程なくランチのパスタが到着。手打ちピーチのトスカーナ風ラグーソース。ピーチとはこのとおり太い麺状のパスタ。モチっとした食感を楽しんでいるうちに、ほどけた牛肉の繊維からじわじわとエキスが浸み出してきます。日本に住むイタリア人が通ってくるというのも納得。

また、シェフの西沢さんが頻繁にホールに出てきては、飾らない笑顔でお客さんに声をかけている姿も印象的。地元の人に愛されているというのがひしひしと伝わってくるお店です。ん~、お一人様のパスタランチもいいけど、次は誰かとコース料理をいただきながらゆっくり2杯目のワインも、3杯目のワインも、食後のデザートも楽しみに来たいなぁ。

諸岡 なほ子

薪釜で焼くナポリピッツァもオススメ!

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